Rootsの家ーアベイエ建築日記ー

Roots工務店(株)グリーンライフの“上質な家づくり”特設ブログです。

アベイエ 番外編 さよなら、アレクシー。

さよなら、アレクシー。

「侍」の画像検索結果

 

 

先週の木曜日、

最近できたばかりの友だちアレクシーとさよならをした。

友だちって言っても、週に一度の和太鼓の稽古で顔を合わせるだけで、

フランスから来たアレクシーは日本語勉強中だったから、

私の中学2年生レベルのよちよちの英語と、

アレクシーのよちよちの日本語で、

よちよちだらけで意思の疎通もよちよちだった。

 

ある練習日、その日は大雨で、

アレクシーは金髪のポニーテールを先まで濡らして練習に来た。

 

「アレクシー、どうやって来たの?」って聞いたら、

アレクシーが

「ゴメンナサイ、ワカリマセン。」って申し訳なさそうな顔をしたから、

 

「Alexy, How did you came?」ってよちよちで聞いたら、

「OH!,bicycle.」って笑ってた。

 

よくよく考えたら、

How did you come? が正解なんだけど、

私は週に一度そうやってアレクシーとよちよちの英語とよちよちの日本語で会話するのが楽しみだった。

 

アレクシーは「侍」って筆文字で書かれたTシャツを着ていて、

和太鼓を叩くバチはドラム用のものだった。

 

一週間ごとにアレクシーは日本語がうまくなっていて、太鼓を叩けば、

「ムズカシー ムズカシーデス so difficult,」 って言ってた。

 

金髪、ロン毛、侍Tシャツのアレクシー。

 

こないだの練習日、

アレクシーは会場の端にある椅子から離れなくて、太鼓の輪に誘っても、

「スイマセン、ツカレマシタ、ツカレマシタノデ」といって入って来なかった。

 

きっと、海外から日本にやってくる人は、

一番最初に「スイマセン」とか、「ゴメンナサイ」って日本語を覚えるんだろな。

って思ったら、なんか切なくなった。

 

アレクシーはその日の練習が終わる頃、

大きなケーキの箱を出して来て、私たちに一つずつケーキを配ってくれた。

「ワタシ、キョウ、ラストデス。」って言って可愛いケーキをくれた。

 

よちよち同士で会話もうまくできなかったけど、

みんなアレクシーが好きだったし、

アレクシーも毎週やってくるあの二時間が好きだったと思う。

 

最後にアレクシーと握手をして、アレクシーは大きく手を振って、

「ミナサーーーーーーン、ガンバッテクダサーーーーーーイ!!」って言って

いつもの自転車で帰って行った。

 

アレクシー、次は京都に行くらしい。

金髪、ロン毛、侍Tシャツを来て、美しい京都をたくさん見てほしい。

そしてまた、素敵な日本人と日本の心を楽しんでほしい。

 

さよなら、アレクシー。

いつかまた、どこかで。

 

「アレクシーーーーーー、ガンバッテクダサーーーーーーイ!!」